突然ですが(*´Д`*) これは拉致っていうんだよね?w [捧げもの]
ひさびさにリヴリーSS書いてみたよ(´∀`)
っていうか、ずっと書きたくてウズウズしててやっとかけてスッキリw
登場キャラは
うちの子 蒼華と夏菜子ちゃん宅の惺ちゃんと朔くんだよ(*^-^*)
夏菜子ちゃんのブログは→secret story ~秘密の物語~
年賀状にすっごいステキなイラスト描いてくれて、それみて作ったSSだお
でも、ネタが正月なのが残念?w(;´ρ`)
っていうかもっと早くupしとけよっ自分っ><;
遅くなってごめんね夏菜子ちゃん(--;(_ _(--;
っていうか・・・いらないかも・・・
擬リヴSS 蒼華の日記
【我が家にトラくんが来た日】
お正月というヤツは、美味しいものも食べれるし、みんなで楽しく外出できてとっても充実しているなぁって思う。いつもとは違う特別な衣装――着物というものに着替えて、お参りしたり食事したり、談笑したり。
とにかくパーティーみたいで楽しい。
今日は、夏菜子さん宅の惺ちゃんのところに遊びに行くのだ。
もちろん、出来立てのイチゴのショートケーキを持参して。
あたしは、ケーキの箱を落とさないように惺ちゃんの島へと向かっていた。
まだちゃんとお話しした事ないけど、仲良くなれるかなぁ。
あぁ、甘い物嫌いだったらどうしよう~。
もうすぐ着くっていうのに、なんだか急に不安になってきた。やっぱり、無難におせんべいとかの方が良かったのかもしれない。
今更変えられないけど。
色々考えてる内に惺ちゃんの島が見えてくる。
「あけましておめでとうございます~。蒼華で~す。惺ちゃん、いますか~?」
正月には必要だと教わった挨拶をしながら、惺ちゃんの名前を呼んでみた。
イキナリ、慣れ慣れしいかな?
少しすると、島の奥からピンク色の髪の淡い緑色の瞳をした女の子が現れた。
惺ちゃんだ。
「蒼華。いらっしゃい。あけおめ」
たんたんと話す惺ちゃん。
紫色の着物を着てお正月スタイルだった。
「あけおめ?」
「あけましておめでとう……略して、あけおめ」
「あ、そうなんだ。惺ちゃん、あけおめ」
あたしが言い直すと、惺ちゃんはほんの少し笑った気がした。
惺ちゃんは、あんまり感情をストレートに表に出さないみたい。でも、仲良くなれそうな気がする。
案内してもらって、二人でテーブルについた。
「お茶。紅茶。コーヒー」
一瞬何のことは分からなかったけど、立ち上がってあたしの顔をジッと見てる惺ちゃんと目線が合って気が付いた。
きっと飲み物を用意してくれようとしてるんだよね。
お茶と紅茶とコーヒーがあって、どれがいいか聞いてくれてるんだ。
「えっと、じゃあ、紅茶でお願いします」
「分かった」
優しいな~。
時間がかかると思ってたら、惺ちゃんは直ぐに戻ってきた。
手にはマグカップを2つ持っている。
目の前で入れてくれるつもりなのかな?
「惺ちゃん、あたし自分の分は自分で入れるよ?」
「待って。まだ」
「まだ?」
カップをテーブルに置くと、惺ちゃんはまた奥へと消えちゃった。
なんだろう?
そして、しばらくして戻ってきた惺ちゃんを見て、あたしは驚いた。
「せ……惺ちゃん!?」
「おまたせ」
ドンっという音とともに、惺ちゃんと同じくらいある琥珀色の液体の入ったポットが床に置かれる。
その後、惺ちゃんは至極当たり前のようにカップに紅茶を注いでくれた。
それにしても、惺ちゃん…………それ、デカすぎじゃ?
飲みきれるかなぁ…………。
あたしがポカンとしていると、今度は惺ちゃんが不思議そうに顔を傾げた。
「箱? 蒼華。何それ?」
言われて思い出した。
ケーキを持って来てたんだ。
「そうだ、ごめん、ごめん。えっと、ケーキなんだけど、惺ちゃんは甘いもの苦手じゃない?」
「大丈夫。何でも」
「良かったぁ~。イチゴのショートケーキだよ。気に入ってもらえるといいんだけど。あ、フォークは大丈夫だよ、持ってきた。お皿はないけど……必要かな?」
箱からケーキを取り出すと、惺ちゃんの瞳がケーキに釘付けになった。
か、可愛いっ。惺ちゃん、の目がキラキラしてるっ。
ケーキはお皿には取り分けず、箱を四方に広げてそのままフォークでつっついた。
「お、美味しい」
「ホント!?」
惺ちゃんの瞳がさっきよりも大きく広がった。
すごく嬉しい。
惺ちゃんの入れてくれた紅茶も美味しくて、最近行ったパークのこととか、魔物に出くわした時の逃げ方とか、二人で色んなことを話した。
時間が経つのなんかすっかり忘れちゃって。
惺ちゃんが3個目のケーキを食べ終えた頃、話題は着物の話になっていた。
「蒼華……着物。可愛い」
惺ちゃんが真剣な顔つきで言うから、一気に顔が熱くなる。
真面目な顔で直球の褒め言葉は反則だよ、惺ちゃん。
「惺ちゃんだって、着物姿可愛いじゃん。んと、その着物はミニなんだね。すごいオシャレ~」
あたしの着物は主人に無理矢理「正月の正装だ」って言って着せられたものだ。
「ん……コレ、オシャレ?」
「うんうん。ミニなのもスカートみたいで可愛い」
すると、惺ちゃんはおもむろに立ち上がってあたしの腕をひっぱった。
「え? え? 惺ちゃん? 何処行くの?」
されるがままに、惺ちゃんについていく。
着いた場所には、洋服が収納してあるクローゼットが置いてあった。
「コレ。着て」
「ええ!?」
惺ちゃんの手には、クローゼットから出したばかりの真新しい黒い着物がぶら下がっている。
惺ちゃんと同じデザインで、水色の縁取りで光の加減で青っぽくも見える黒だった。
「き、着ていいの?」
「うん」
惺ちゃんの好意で着物を着せてもらえる事になった。
あたしは着物の着方が分からないけど、惺ちゃんは分かるみたいで、ヒモとかリボンとかをテキパキ準備してくれた。
「ここは、広めに……もう少し下げる…………キュっと縛って……肩は出す」
「肩はこんなに出していいの?」
「うん。いい」
コーディネイトも惺ちゃんが全部ばっちり決めてくれた。髪までセットしてくれて。
こんなに楽しくていいんだろうか。
鏡に映ってる自分を見たら、自分じゃないみたいだった。
黒い服なんて着ないから、すごく大人になった気分。
惺ちゃん、すごい~。
二人で髪に飾るリボンを選んでいたら、奥から声がした。
「惺ちゃんー? ん…………お客さまなのですか」
黄緑色のポンチョを着た、碧眼の可愛らしい男の子。
「朔。友達の蒼華」
友達って言ってくれた。嬉し~。
惺ちゃんが紹介してくれたので、あたしはぺこりと頭を下げる。でも、肩まで下げた着物がずり落ちそうで慌ててひっつかんだ。
あぶない、あぶない。
「惺ちゃんの弟の朔です。初めまして。よろしくおねがいします」
「あ、こちらこそ、よろしくお願いします」
こんなに小さいのに、とっても丁寧な言葉遣いで礼儀正しいなんて。
なんて、しっかりした弟くんなんだ。
あたしは、もう一度丁寧にお辞儀をした。
「……それは、僕が選んだ着物ですね」
「そう。蒼華がオシャレだって言ったから」
朔くんの目線の先には、惺ちゃんとあたしの着物があった。
そうか。これ、朔くんが惺ちゃんの為に選んだ着物だったんだ。
どうしよう。着させてもらっちゃって、悪いことしたかも……。
「ごめんね、勝手に着ちゃって。すぐに着替えるから……」
「いいんです。惺ちゃんが良いって言ったのなら、いいのです。着てて下さい、蒼華さん」
「あ、うん……ありがとう…………じゃあ、お礼にケーキ食べる? イチゴのショートケーキだけど、苦手かな?」
あたしがテーブルを指差すと、惺ちゃんがすぐに首を振った。
「あれは、蒼華の分」
「ううん。あたしお腹いっぱいだし、食べきれないから。ね? 良かったらあっちで食べよ」
素直に頷いてくれた朔くんとテーブルに向かうと、惺ちゃんは用を思い出したと言って更に奥へと消えてしまった。
どうしたんだろう?
はっ。まさか……。
また、デカイポットで紅茶を持ってくる気では……。まだ、さっきのも半分以上残ってるのに……?
まさかね……。
あたしはちょっぴりドキドキしながら、朔くんとケーキを食べた。
朔くんはとてもしっかりした弟くんで、ずっと惺ちゃんの話ばかりしてた。
すごく惺ちゃんの事が好きなんだなぁ。惺ちゃんの話をしてる時の朔くんは、目が輝いていて終始笑顔のままだった。
それを見てたら、あたしもこんな可愛い弟が欲しいなぁ、って思ってしまった。
「おまたせ」
「お帰り、惺ちゃん」
いつの間にか戻ってきた惺ちゃんの手には、心配してたポットは無かった。
そのかわりに、小さな巾着袋がぶら下がってて、惺ちゃんは中を開いて見せてくれた。
「トラのぬいぐるみ。作ってみた」
「うっわぁ~~~~。コレ、惺ちゃんが作ったの!? すっごい、かっわいい~~。ふにふにしてるぅ~~」
黄色い生地に黒い模様のトラ。
まるで、お店で売ってるぬいぐるみみたいに完成度が高かった。
「蒼華にあげる」
「ええ!? くれるの? だってこれ……か、可愛すぎ」
あああ……なんて勿体無い言葉なんだろう。惺ちゃんがあたしの為にぬいぐるみを作ってくれてたなんて。
嬉しすぎて、言葉が見つからないよ。
「ケーキのお礼」
ケーキのお礼にしては、御礼の方が豪華だよぉ。
でも、トラくんから目が離せないのも事実だったりするんだよね~。
「貰っておけばいいと思います。その方が惺ちゃんも喜びます」
朔くんの言葉で、あたしは誘惑に負けてしまった。
結局、惺ちゃんの心のこもったトラくんのぬいぐるみを受け取って、最後に朔くんが二人の写真を撮ってくれて、あたしは家に帰った。
すごく楽しくて、充実した1日だった。
惺ちゃんとも仲良くなれたし、弟の朔くんとも知り合えたし。
今度は、朔くんも一緒に買い物へ行ってみたいなぁ~。
貰ったトラくんのぬいぐるみは、部屋のベッドの上に飾っておく事にした。
それにしても、お正月の挨拶周りって、本当に楽しい。
<フリー絵ではありません>
<おしまい>
*SS 【我が家にトラくんが来た日】と、upしているイラストはお持ち帰りおよびリンクは、夏菜子ちゃん以外は不可です
擬リヴSS終了しました(*^-^*)
長い、長すぎる文章に最後までお付き合いくださってありがとうございましたっ。
年賀状を夏菜子ちゃんから頂いた時から、ずっと書こうと決めていたエピソードですw
upが遅くて、完全に季節外れだけどね(;´ρ`) ごめんよぉ(´;ω;`)
惺ちゃんは言葉が短いけど、とっても優しくて気の利くおにゃのこなので、書いててとっても可愛かったですっ
途中で私がギューってしたくなりましたw
朔くんのお姉ちゃん子ぶりが、あまり発揮できなかったのが残念w
蒼華とは仲良くなってもらえるかなぁ(゜▽゜;) どうだろう?w
裏設定でも書いてみたいとか思ったりしました(´∀`)
夏菜子ちゃん、イキナリ拉致ってごめんね
謝るくらいならすんなよっ ッて感じですが(⊃д⊂) 書きたかったのよぉ~ww
あとは、煮るなり焼くなり好きにしてくださいませ
その権利が夏菜子ちゃんにはありますw
ではでは、ステキなお子様を拉致らせてくれてありがとうでした♪
まだ、どっかで誰かを拉致ってこようか・・・・・・・・Ψ(`∇´)Ψ
っていうか、ずっと書きたくてウズウズしててやっとかけてスッキリw
登場キャラは
うちの子 蒼華と夏菜子ちゃん宅の惺ちゃんと朔くんだよ(*^-^*)
夏菜子ちゃんのブログは→secret story ~秘密の物語~
年賀状にすっごいステキなイラスト描いてくれて、それみて作ったSSだお
でも、ネタが正月なのが残念?w(;´ρ`)
っていうかもっと早くupしとけよっ自分っ><;
遅くなってごめんね夏菜子ちゃん(--;(_ _(--;
っていうか・・・いらないかも・・・
擬リヴSS 蒼華の日記
【我が家にトラくんが来た日】
お正月というヤツは、美味しいものも食べれるし、みんなで楽しく外出できてとっても充実しているなぁって思う。いつもとは違う特別な衣装――着物というものに着替えて、お参りしたり食事したり、談笑したり。
とにかくパーティーみたいで楽しい。
今日は、夏菜子さん宅の惺ちゃんのところに遊びに行くのだ。
もちろん、出来立てのイチゴのショートケーキを持参して。
あたしは、ケーキの箱を落とさないように惺ちゃんの島へと向かっていた。
まだちゃんとお話しした事ないけど、仲良くなれるかなぁ。
あぁ、甘い物嫌いだったらどうしよう~。
もうすぐ着くっていうのに、なんだか急に不安になってきた。やっぱり、無難におせんべいとかの方が良かったのかもしれない。
今更変えられないけど。
色々考えてる内に惺ちゃんの島が見えてくる。
「あけましておめでとうございます~。蒼華で~す。惺ちゃん、いますか~?」
正月には必要だと教わった挨拶をしながら、惺ちゃんの名前を呼んでみた。
イキナリ、慣れ慣れしいかな?
少しすると、島の奥からピンク色の髪の淡い緑色の瞳をした女の子が現れた。
惺ちゃんだ。
「蒼華。いらっしゃい。あけおめ」
たんたんと話す惺ちゃん。
紫色の着物を着てお正月スタイルだった。
「あけおめ?」
「あけましておめでとう……略して、あけおめ」
「あ、そうなんだ。惺ちゃん、あけおめ」
あたしが言い直すと、惺ちゃんはほんの少し笑った気がした。
惺ちゃんは、あんまり感情をストレートに表に出さないみたい。でも、仲良くなれそうな気がする。
案内してもらって、二人でテーブルについた。
「お茶。紅茶。コーヒー」
一瞬何のことは分からなかったけど、立ち上がってあたしの顔をジッと見てる惺ちゃんと目線が合って気が付いた。
きっと飲み物を用意してくれようとしてるんだよね。
お茶と紅茶とコーヒーがあって、どれがいいか聞いてくれてるんだ。
「えっと、じゃあ、紅茶でお願いします」
「分かった」
優しいな~。
時間がかかると思ってたら、惺ちゃんは直ぐに戻ってきた。
手にはマグカップを2つ持っている。
目の前で入れてくれるつもりなのかな?
「惺ちゃん、あたし自分の分は自分で入れるよ?」
「待って。まだ」
「まだ?」
カップをテーブルに置くと、惺ちゃんはまた奥へと消えちゃった。
なんだろう?
そして、しばらくして戻ってきた惺ちゃんを見て、あたしは驚いた。
「せ……惺ちゃん!?」
「おまたせ」
ドンっという音とともに、惺ちゃんと同じくらいある琥珀色の液体の入ったポットが床に置かれる。
その後、惺ちゃんは至極当たり前のようにカップに紅茶を注いでくれた。
それにしても、惺ちゃん…………それ、デカすぎじゃ?
飲みきれるかなぁ…………。
あたしがポカンとしていると、今度は惺ちゃんが不思議そうに顔を傾げた。
「箱? 蒼華。何それ?」
言われて思い出した。
ケーキを持って来てたんだ。
「そうだ、ごめん、ごめん。えっと、ケーキなんだけど、惺ちゃんは甘いもの苦手じゃない?」
「大丈夫。何でも」
「良かったぁ~。イチゴのショートケーキだよ。気に入ってもらえるといいんだけど。あ、フォークは大丈夫だよ、持ってきた。お皿はないけど……必要かな?」
箱からケーキを取り出すと、惺ちゃんの瞳がケーキに釘付けになった。
か、可愛いっ。惺ちゃん、の目がキラキラしてるっ。
ケーキはお皿には取り分けず、箱を四方に広げてそのままフォークでつっついた。
「お、美味しい」
「ホント!?」
惺ちゃんの瞳がさっきよりも大きく広がった。
すごく嬉しい。
惺ちゃんの入れてくれた紅茶も美味しくて、最近行ったパークのこととか、魔物に出くわした時の逃げ方とか、二人で色んなことを話した。
時間が経つのなんかすっかり忘れちゃって。
惺ちゃんが3個目のケーキを食べ終えた頃、話題は着物の話になっていた。
「蒼華……着物。可愛い」
惺ちゃんが真剣な顔つきで言うから、一気に顔が熱くなる。
真面目な顔で直球の褒め言葉は反則だよ、惺ちゃん。
「惺ちゃんだって、着物姿可愛いじゃん。んと、その着物はミニなんだね。すごいオシャレ~」
あたしの着物は主人に無理矢理「正月の正装だ」って言って着せられたものだ。
「ん……コレ、オシャレ?」
「うんうん。ミニなのもスカートみたいで可愛い」
すると、惺ちゃんはおもむろに立ち上がってあたしの腕をひっぱった。
「え? え? 惺ちゃん? 何処行くの?」
されるがままに、惺ちゃんについていく。
着いた場所には、洋服が収納してあるクローゼットが置いてあった。
「コレ。着て」
「ええ!?」
惺ちゃんの手には、クローゼットから出したばかりの真新しい黒い着物がぶら下がっている。
惺ちゃんと同じデザインで、水色の縁取りで光の加減で青っぽくも見える黒だった。
「き、着ていいの?」
「うん」
惺ちゃんの好意で着物を着せてもらえる事になった。
あたしは着物の着方が分からないけど、惺ちゃんは分かるみたいで、ヒモとかリボンとかをテキパキ準備してくれた。
「ここは、広めに……もう少し下げる…………キュっと縛って……肩は出す」
「肩はこんなに出していいの?」
「うん。いい」
コーディネイトも惺ちゃんが全部ばっちり決めてくれた。髪までセットしてくれて。
こんなに楽しくていいんだろうか。
鏡に映ってる自分を見たら、自分じゃないみたいだった。
黒い服なんて着ないから、すごく大人になった気分。
惺ちゃん、すごい~。
二人で髪に飾るリボンを選んでいたら、奥から声がした。
「惺ちゃんー? ん…………お客さまなのですか」
黄緑色のポンチョを着た、碧眼の可愛らしい男の子。
「朔。友達の蒼華」
友達って言ってくれた。嬉し~。
惺ちゃんが紹介してくれたので、あたしはぺこりと頭を下げる。でも、肩まで下げた着物がずり落ちそうで慌ててひっつかんだ。
あぶない、あぶない。
「惺ちゃんの弟の朔です。初めまして。よろしくおねがいします」
「あ、こちらこそ、よろしくお願いします」
こんなに小さいのに、とっても丁寧な言葉遣いで礼儀正しいなんて。
なんて、しっかりした弟くんなんだ。
あたしは、もう一度丁寧にお辞儀をした。
「……それは、僕が選んだ着物ですね」
「そう。蒼華がオシャレだって言ったから」
朔くんの目線の先には、惺ちゃんとあたしの着物があった。
そうか。これ、朔くんが惺ちゃんの為に選んだ着物だったんだ。
どうしよう。着させてもらっちゃって、悪いことしたかも……。
「ごめんね、勝手に着ちゃって。すぐに着替えるから……」
「いいんです。惺ちゃんが良いって言ったのなら、いいのです。着てて下さい、蒼華さん」
「あ、うん……ありがとう…………じゃあ、お礼にケーキ食べる? イチゴのショートケーキだけど、苦手かな?」
あたしがテーブルを指差すと、惺ちゃんがすぐに首を振った。
「あれは、蒼華の分」
「ううん。あたしお腹いっぱいだし、食べきれないから。ね? 良かったらあっちで食べよ」
素直に頷いてくれた朔くんとテーブルに向かうと、惺ちゃんは用を思い出したと言って更に奥へと消えてしまった。
どうしたんだろう?
はっ。まさか……。
また、デカイポットで紅茶を持ってくる気では……。まだ、さっきのも半分以上残ってるのに……?
まさかね……。
あたしはちょっぴりドキドキしながら、朔くんとケーキを食べた。
朔くんはとてもしっかりした弟くんで、ずっと惺ちゃんの話ばかりしてた。
すごく惺ちゃんの事が好きなんだなぁ。惺ちゃんの話をしてる時の朔くんは、目が輝いていて終始笑顔のままだった。
それを見てたら、あたしもこんな可愛い弟が欲しいなぁ、って思ってしまった。
「おまたせ」
「お帰り、惺ちゃん」
いつの間にか戻ってきた惺ちゃんの手には、心配してたポットは無かった。
そのかわりに、小さな巾着袋がぶら下がってて、惺ちゃんは中を開いて見せてくれた。
「トラのぬいぐるみ。作ってみた」
「うっわぁ~~~~。コレ、惺ちゃんが作ったの!? すっごい、かっわいい~~。ふにふにしてるぅ~~」
黄色い生地に黒い模様のトラ。
まるで、お店で売ってるぬいぐるみみたいに完成度が高かった。
「蒼華にあげる」
「ええ!? くれるの? だってこれ……か、可愛すぎ」
あああ……なんて勿体無い言葉なんだろう。惺ちゃんがあたしの為にぬいぐるみを作ってくれてたなんて。
嬉しすぎて、言葉が見つからないよ。
「ケーキのお礼」
ケーキのお礼にしては、御礼の方が豪華だよぉ。
でも、トラくんから目が離せないのも事実だったりするんだよね~。
「貰っておけばいいと思います。その方が惺ちゃんも喜びます」
朔くんの言葉で、あたしは誘惑に負けてしまった。
結局、惺ちゃんの心のこもったトラくんのぬいぐるみを受け取って、最後に朔くんが二人の写真を撮ってくれて、あたしは家に帰った。
すごく楽しくて、充実した1日だった。
惺ちゃんとも仲良くなれたし、弟の朔くんとも知り合えたし。
今度は、朔くんも一緒に買い物へ行ってみたいなぁ~。
貰ったトラくんのぬいぐるみは、部屋のベッドの上に飾っておく事にした。
それにしても、お正月の挨拶周りって、本当に楽しい。
<フリー絵ではありません>
<おしまい>
*SS 【我が家にトラくんが来た日】と、upしているイラストはお持ち帰りおよびリンクは、夏菜子ちゃん以外は不可です
擬リヴSS終了しました(*^-^*)
長い、長すぎる文章に最後までお付き合いくださってありがとうございましたっ。
年賀状を夏菜子ちゃんから頂いた時から、ずっと書こうと決めていたエピソードですw
upが遅くて、完全に季節外れだけどね(;´ρ`) ごめんよぉ(´;ω;`)
惺ちゃんは言葉が短いけど、とっても優しくて気の利くおにゃのこなので、書いててとっても可愛かったですっ
途中で私がギューってしたくなりましたw
朔くんのお姉ちゃん子ぶりが、あまり発揮できなかったのが残念w
蒼華とは仲良くなってもらえるかなぁ(゜▽゜;) どうだろう?w
裏設定でも書いてみたいとか思ったりしました(´∀`)
夏菜子ちゃん、イキナリ拉致ってごめんね
謝るくらいならすんなよっ ッて感じですが(⊃д⊂) 書きたかったのよぉ~ww
あとは、煮るなり焼くなり好きにしてくださいませ
その権利が夏菜子ちゃんにはありますw
ではでは、ステキなお子様を拉致らせてくれてありがとうでした♪
まだ、どっかで誰かを拉致ってこようか・・・・・・・・Ψ(`∇´)Ψ
るぴさんこんばんわ(*'∇')/擬人化SSとっても良かったです!
やりとりを見ていてすごくほんわかした気分になったです^^
こういう関係を見ていると友達ってやっぱりいいなぁっと(*'∇')
るぴさんのいろいろな小説とかお話が読めたり見れるのを
楽しみにしているです♪
by セイバー (2010-03-25 01:10)
ーーーーーーーーっっ!!!!(奇声)
なんというか全力でスライディング土下座したい気分ですあわわっ
せ、惺ちゃんが凄い素敵な子みたいになってるΣ(゜д゜;;)キャーッ
わ、え、朔もいる…!蒼華ちゃんとお話なんてなんて羨ましいのっ
文章表現なんて出来ないので凄い尊敬します><
ていうか年賀状の絵も今見ると捨て去りたいんですがうわあ…っ
こんなもので本当すみませんーっ;;
そしてここまで素敵に膨らませてくださってありがとうございます…!
是非紹介させてくださいっ(>ω<)/
あ、もしよろしければ設定ページに飾させてもらってもよろしいでしょうか…?
by 夏菜子 (2010-03-25 20:15)
セイバーさん☆
やほほ~(*´Д`*)ノシ
久々だったので新鮮でしたwこれからはもう少し短いペースで疑りヴしていきたいなぁとかって思ってみたりw
どうしてもほのぼのか、ギャグになってしまうのだけどねw
またみんなでチャットしようね
夏菜子ちゃん☆
Σ(゜Д゜)奇声がwww
そ、そんな、こちらこそ惺ちゃんと朔くんを登場させてもらっちゃって(´∀`)超楽しかったです(勝手にやったんだけどw
年賀状のトラくんがすっごい嬉しくて、絶対書こうって決めてたのですよ~
可愛い年賀状を本当にありがとう♪
私は絵がダメなんで(;´ρ`)それこそ夏菜子ちゃんのイラストが大好きです♪
(⊃д⊂)こ、こんなもので良ければどこにでも貼り付けてやってくださいw
また、惺ちゃん、朔くんと絡みたいなぁとか思ったりw
読んでくれてありがとうでした(*'-')
by ルピナス (2010-03-26 15:17)
こんばんは
なんか友情っていいね・・
ssっていいね・・
そんな気持ちになれました^^♪
夏菜子サマとルピさんが仲良しさんなのが
良くわかったです~
ほのぼのしました~(・д・)
by 瀬羅 (2010-03-26 20:59)
セランちゃん コメありがとう~(*'-')ノ
SSは楽しいですw
良かったらセランちゃんもSSに挑戦してみてね
勝手に夏菜子ちゃんと仲良しさんだと思ってるのですよw(⊃д⊂)
なんてずーずーしいんでしょーねwにゃはw
ではまた来てね~~(´∀`)ノシ
by ルピナス (2010-03-26 21:49)
SS、すっごく和んだのです^^
蒼華ちゃんと惺ちゃん、朔くん達とても楽しそうだったのだ!!
そしてイラストまで><
セクシーな着物姿に撃沈です(笑)
by サトル (2010-03-29 00:13)
サトルさん こにゃにゃ~(*'-')ノ
やっぱり擬リヴSSは楽しいですっw
オチは殆んど和やかだけど、空想大樹のメンバーだとどうしてもコメディーになるよw
イラスト可愛いでしょう?(≧∇≦)b
夏菜子ちゃんにもらった年賀状なのだw
この絵をみて妄想したんだおwww
着物なのにこのセクシーさはなんだろね(゜▽゜;)w
by ルピナス (2010-03-30 16:45)