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翼 -TSUBASA- 第13話 [翼 -TSUBASA-]

第13話書き上げました
翼もいよいよ後半戦突入しました(´ー`)
前回は、智明がまさかの大暴走w
作者もびっくりでしたよ(ーー;)

今回はそんな智明くんのもやもやした感じから入ります
頭ん中は、やっぱりルカのことでいっぱいかな


そろそろルカの謎にも迫ります(´∀`)

それでは、楽しんでいただけたら幸いです





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翼 -TSUBASA-  第13話





 キスをした……って言えるだろうか。
 相手の同意もなく、俺の勝手が成した行為。押し倒したつもりはないが、少なくともルカを泣かせたのは、俺だ。
 涙をこぼしながら消えたルカは、悲しいとかじゃなく、酷く怒っていた。未だに痛む頬が、それを物語っていて、俺は後悔の念にどっぷりとりつかれていた。
「――んだよ。だから……って、おーい。白上? 聞いてる? 俺の話」
「あ? ああ、わりぃ」
「どうした? 大丈夫か? 調子悪いなら保健室行ってみれば?」
「いや……そういうんじゃねぇから……」
 心配そうに顔を覗くようにする棚橋は、俺の前の席に、後ろ向きで座っていた。
「ムリすんなよ? んで、さっきの話だけど、どう?」
「話? ……ってなんだっけ?」
 まったく聞いていなかった。
「だから、体育祭での応援団長の話だよ。俺が今んとこ団長だけど、やる気があるなら団長2人体制、ってのでどうかって話」
「ああ、団長ね……」
 棚橋は、俺を応援団長に仕立て上げようと熱心だった。応援や最後のフォークダンス以外に参加種目のない俺を、どうにかして団長へ引っ張りあげたい腹積もりらしいが、俺にその気はない。
 何度も断っているが、爽やかさとは裏腹に、意外と執念深い性質らしい。
「練習は、せめて1回は参加してもらわないと困るけど、お前なら1回で十分だよな。後は、俺が適当に打ち合わせしとくし」
「いや、だからさ。団長は勘弁してくれよ。そういうの、性に合わないんだよ」
 似たような台詞を何度も言ってる気がするのは、気のせいじゃない。それに、今の俺はそんな気分じゃない。
「スカッとするよ、大声で叫べばさ。結構、楽しいんだけどなぁ。ま、気が変わったら声かけてくれよな。絶対だぞ!」
 力強く何度もを念押しすると、棚橋は自分の席に戻った。
 何度言われても、答えは否だ。
 もう直ぐ昼休みが終わる。放課後になれば、また帰宅部のように颯爽と帰路に着く。
「……リハビリ、あったな」
 そういえば、と思いついて呟いた。
 事故にあってから、2ヶ月が経とうとしていた。



「ん~……そろそろ、走ってもいいかなぁ」
「えっ?」
 すました顔で足のレントゲン写真を見ていた先生が言った。
「そうだなぁ……どうするかぁ」
 曖昧な言い方にイラッとする。
「まだ、ダメですか?」
 走りたい。テニスがしたい。だから、YESといってくれ。
「……うん、いいだろう」
「本当ですか!?」
 思わず身を乗り出した。傍にいた看護師さんが、くすくす笑いだした。
「ただし、リハビリにはもう暫く通うこと。当然だけど無理はしない事。それから、少しでも違和感を感じたら、すぐに診察に来なさい」
「はい!」
 リハビリでも何でも通うくらい大したことはない。やっと、思う存分走れるぜ。
 良し、と言って診断書をファイルに閉じると、おつかいをこなした子供を見るような目で、先生は俺に笑いかけた。
「智明くん、じゃあ、こっちへ」
 廊下から手招きしていた秋山先生に従って、俺はリハビリルームへと移動した。なんだか、急に足が軽くなったようだ。
 最初は、必ず電気治療からだ。
「良かったね、智明くん。走れるようになって。すごい頑張ってたもんな」
 流す電気の量を調節しながら、秋山先生は自分の事のように喜ぶ。年上とは思えない程くったくのない笑顔を向けられたが、上手い言葉は出てこないので、とりあえず頷いた。
「だけど、本当に早かったよ。事故の時のレントゲンも見せてもらったけど、完治は不可能だって思ったからね」
 そんなに、俺の状態は悪かったのか。確かに、意識が回復したのだって奇跡だって言われてたなぁ。
 どんな事故だったんだろう? 当時の事を思い出そうとすると、俺の記憶は曖昧だった。
 母さんと妹の美郷と俺。有休の取れなかった親父を残して、家族でバスツアーに参加した。乗り物酔いの激しい美郷のために、運転席に近い座席を陣取って、俺は……寝ていたな。
 母さんの強引な進行で参加させられたから、ずっと窓際の席で寝ていたんだ。だから、覚えてないんだ。
 俺の記憶にあるのは……
 ものすごい衝撃音と振動、それに俺を起す母さんの声。
 それから――
『危ないっ! 母さんっ!』
 誰かの叫び声。
 女?
 目の前には、誰かを庇おうとする女の姿。
 白いTシャツに、古着みたいなジーンズ。
 次の瞬間、短い真っ黒な髪が一瞬にして近づいたかと思うと、俺の手が、女と女が庇っていた人を突き飛ばした。
 ルカ?
「え? 何? 智明くん」
 気付けば、キョトンとした顔の秋山先生が覗き込んでいた。
「あ、いえ、何でも……ないです」
「そう?」
 先生は、電気コードを片付けていた。
 俺は、手の平で顔を覆って俯いた。
 なんだよ、今の? 事故の記憶? 
 誰かを必死に庇おうとしていた女の姿は、ルカに似ていた。
 まさか、そんな事あるわけねぇ。
 それに記憶は曖昧だし、あいつは天使のはずだろ?
 再び記憶を掘り起こそうとしても、映像は、どんどん薄くぼやけていくばかりだった。
 分からない。どういう事だ?
 その日、リハビリを終えた俺は、事故にあったバス旅行の参加者名簿がないか、駄目もとで母さんに尋ねてみた。
 あるわよ、と不思議そうな母さんに渡された紙切れには、ルカと読める名前が1人だけ記載されていた。
 月見里瑠夏――ヤマナシルカ。
 俺の知ってるルカと同一人物だろうか?
 名前をなぞりながら思い出したルカは、透明な宝石をこぼしながら俺の前に仁王立ちしている姿だった。






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K-STYLE

こにゃにゃ(・◇・)/
ふ、ふぉお(゜◇゜)!!
な、なにやら物語の核心に迫ってきた感じの展開!
智くんの事故の記憶と、謎だったプロローグ、そしてルカちゃんと瑠夏さん(?)・・・な、なにがどうなっているやら~
電気きゃ!?電気を流すと思い出すのきゃっ!
せんせい、智くんにもっと電気を~
ビビビビビヽ(゜∀゜)ひひひ

いよいよドキドキな感じ。
ラストが近いとゆう事だけど、いったいどんな結末が待っているのか・・・
期待しているにゃ~(・∀・)
執筆おつかれさまにゃ~。
by K-STYLE (2010-05-12 14:02) 

りるる

小説の執筆お疲れ様です♪
続きがトキワク♪♪♪

るぴちゃんGWのお疲れはとれたかな?
私はこれといって遠出とかしなかったけど
掃除中心の生活してたら…疲れました(苦笑
お互いムリしないようマッタリ生きましょう(><*)

るぴちゃんの小説がまとまってがっつり
本みたくなって贈られてくる夢をみました(ハァハァ
正夢っすかね?wwwこっそり期待しておこう!
それと拍手のメッセは…?w
オレはなんでも食えるぜ!!!!
むしろ…るぴちゃんが送られてこないかと
淡い期待をしてみr(*ノノ)うはははv
by りるる (2010-05-13 11:00) 

ルピナス

かっぱちゃん☆
こにゃにゃ~ん(*´Д`*)ノ
後半戦だよーw そろそろルカの正体も明かさないとなぁ
Σ(゜Д゜)電流を?許可するっwww 流してしまえw
ビビビビビ・・・生きてるかしら?(゜▽゜;)
もうラストに向かって私の頭はぐちゃぐちゃですw
がんばりまーす(*'-')ノ

りるたん☆
やほっほ~(*´Д`*)ノ
主婦はお掃除が疲れるねw こう簡単に1枚ぺりっと剥がれる家とかないのかしらw
マッタリが一番なのだ(´∀`)b
おおおw 何故に分かったのだ?w 予知夢きゃ?www
もうなんでも食えるのきゃ(´∀`) なににしよっかなぁ~。あ、生ケーキは贈れないじょ;
土台だけ送るからクリームをセルフとかw
私にリボンを結べばいいのね?w(←こわいww

by ルピナス (2010-05-13 17:16) 

セイバー

るぴさんこんばんわ(*'∇')/更新お疲れ様です
m(._.)mいよいよクライマックスに近づいてきて
智明くんも走る許可が出るくらい良くなって本当に
よかった::それにしても最後の終わり方が気になる...ルカと瑠夏は同一人物なのか...?もしそうだったらいろいろとまだ分からない部分も多くて次の
話が待ちきれないです(*'∇')♪
by セイバー (2010-05-13 19:28) 

TSO

ルカの秘密に触れようとし始めている、なんか緊迫感が・・・
あの事故、誰も死んでないんですよね?あれ?そうだっけ?うわわ・・
とりあえず智明くん、走る許可が出てよかったですネ。
by TSO (2010-05-15 00:26) 

ルピナス

セイバーさん☆
こにゃにゃ~(´∀`)ノ
いよいよ後半だにょ
このラストに向かっていくお話しが一番大事だと思うデス
丁寧に、でも核心に迫ったドキドキするお話しを書きたいと思うです~
ルカと智明を見守ってね

TSOさん☆
読んでくれてありがとうです~(*'-')ノ
うふふ(´∀`) ルカは天使なのか人間なのか?っていう核心に迫ります!
智明はやっと走れるのでウキウキのはずなんですがね、ルカの事で頭はいっぱいです
続きは帰ってきてからになりまーす(*^-^*)

by ルピナス (2010-05-15 11:53) 

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